ミシュラン

運動会を終えた。といっても最近は「運動会」とは言わずに「スポーツフェスタ」というのだとか。そのへんに違和感を抱く位だから開門前から並ぶなんてのは...。さりとて「早めに行くように」との指示に反論しようものなら家庭内に要らぬイザコザが生まれかねない。事務所にて雑務をこなしてなるべく待ち時間を少なく...。開門まで数分なのだが、その数分が長い。そこで一句、「見上げてやゆったり流る春の雲」。
人気の最前列は観覧するには最適だけど昼はアツくてかなわん。隣の声が聞こえてしまった、「今日は朝4時だよ4時」。父親といえば一家の大黒柱(のはず)。そんな父親の威厳などどこへやら。まぁ私なんかが育った田舎は学校の校庭そのものがだだっ広い上に四六時中開放されているから開門なんてものもない。適当な時間に行けば御近所さんや知り合いがいて「ここどうぞ」って。確かに都市部の学校の校庭は狭い上に子供の数が減ったことから溺愛の度も増して両親に祖父母、相手方の祖父母まで...。
そういえば、最近、妻が高校時代の同級生とランチに出かけた。数年ぶりの再会なのだから多少の贅沢でも...とはならず。友人とてそれなりの御令嬢な上に御主人はあの大企業勤務といういわゆる勝ち組。それでも親元を離れての生活はかなり金銭的にキツいとか。
それもそのはず中学受験にて名門校を志望しているもののそちら授業料が大きな重荷。「倹約しなきゃ、家計がもたぬ」との夫婦話が耳に入るらしく、久々の外食時に「今日は幾ら位までなら大丈夫?」と気遣う息子に申し訳ないと。他人様が羨む家庭でさえもそんな状況なのだから...。わが家にも迫りくる「お受験」の脅威。そこまでして行かせるだけの価値があるものか。確かに試験や面接を通して篩にかけられるから有能な人材が集いそうだけど、いづれ社会人として就職すればいろんなヤツがいる訳で...。
そう、ランチといえばあの三つ星レストランで有名な格付け本の特別版が発売されたと聞いた。何が特別かといえばいわゆる神奈川県版ってヤツでこれまでは首都圏としてひと括りにされていたものが、横浜や湘南以外に「初めて」川崎市にも、とあった。が、市内には一つ星すら一軒もないぢゃないか。実は都内の行きつけの串焼き屋が一つ星を獲得したんだけど、んなもの取れば予約が取りにくくてかなわん。隠れ家的店だったのに...。
そうそう、格付けといえば冒頭の運動会。それは劣等感を生みかねない、なんてことから順位付けを行わない学校があるとか。実は長男が徒競争にて1位になった。それもそのはず、学年でほぼ同じタイムのメンバーを順に並べるから誰にもそれなりの可能性がある訳で、最終組はリレーの選手ばかりの組。勿論、うちなんかは前半組なんだけど、練習ではいつもビリから2番目と聞いていたから帰りにそっと聞いたんだ、「よく1位取れたな」って。