2025.07.15 20:55信者自ら雇いし楽団員による演奏会。途中に席立つ奏者二人。はて、体調でも。何事もなかったかの如く続けられる演奏に再び聞き入る侯爵の前で、また、二人。続く演奏に、また一人、二人と退席して。残る二人は指揮者とバイオリニスト。ようやく意図を察した侯爵。去らんとする指揮者に「わかった。休暇を認める」と。指揮者の名やヨーゼフ・ハイドン。曲名「告別」。それ...
2025.07.09 20:55色気朝の通勤時、発券機の前に無造作に置かれしスマホを見かけ。急いでいたんだろうな。放置すべきか、届けるべきか。いや、「放置」とは人聞き悪くも依存度が高き今日にあって気づかばすぐに。されど、その数分以内に通りすがるは私が如き善人とは限らず。改札の駅員に届けて「ありがとう」カードを受け取れども、届けられたほうとて画面はロックされとる以上、所有者分...
2025.07.04 20:55根性現代人が抱える首肩腰にひざ痛の原因、より正確を期さば「悪化の」原因は姿勢にあり。痛む箇所を庇わんとするに。ランとて同じ、ほんのわずかな歪みも100km走るに。とりわけ、足首からひざの骨格、軟骨の摩耗なんぞも正しい関節の使い方が出来ればより長持ちとて。靴の中にあるだけで自然と歪みが矯正されて、と薦められしはインソール。市販の品あれども足裏の...
2025.06.30 20:55会話オビには「一気読みの面白さ」と。まさに手に汗を握る展開に最後まで手放せず。読み手を惹きつける文章力は、さすが北方謙三の「推し」だけ。誰でも思いつくような話を誰が読んでもおもしろいと思わせるに、と悩んだ結果、浮かんだ答えが、「会話」。なまなましい、いかにも本物の刑事や犯罪者がしゃべりそうな会話。海外作家ではユルモア・レナードが抜群に上手い、...
2025.06.24 20:55大型久々の再会は前職時代の仲間。確か、前回は転職云々と。未だ羽振りよきは一握り、その年齢ともなれば。還暦を目前の彼を拾い上げるはあの国の。ゆえに社員もそちらが大半を占め。進出して数年、異なる商習慣に戸惑うこと少なからず、そのへんの指南を含めて、というのが採用の理由とか。朝に道を聞かば夕べに死すとも、の国、何があっても不思議はないけれども、社に...
2025.06.19 20:55小人若手ピアニストによる「展覧会の絵」を聴いた。大編成のオーケストラで演奏されるのはモーリス・ラヴェルによる編曲版にて原曲はピアノ独奏。それでも十分に。曲名の通り作曲家自身が友人の遺作展にて着想を得たとされ。作品と作品の間、プロムナードと呼ばれる間奏曲の旋律がつとに有名なれど、絵を音楽で表現するは感受性に負うところ大にして。「キエフの大門」こ...
2025.06.14 20:55榮川「そびゆる妙高」の歌詞で始まるは母校の校歌。山に抱きし想いは特別。会津といえばその山にて、麓をぐるり一周、会津磐梯山ウルトラマラソン。100kmならぬ65kmの部の完走を遂げ。湖の名が物語りし風景。一面に広がる水田。田植え直後とあらば稲も小さく、水面に浮びしは磐梯山。されど、所々に休耕田とて。減反からの転換と申しても戻すに要する手間と月日...
2025.06.09 20:55剽窃地を叩く梅に急かされ手ぞ動き。終わらぬは梅の収穫のみならず、参院選のはがき。それだけの枚数の証でもあり。私以上にヒマ人と思しきHさんに代筆を依頼すれども自筆に勝るものなし、とにべもなく。役所の休憩時まで。「圏外」の候補を推すなんぞ徒労にあるまいか、との冷やかし。勝ち馬に乗るはやすきことなれど、それは裏を返さば学歴とか損得で人を値踏みするよ...
2025.06.04 20:55遺影日に百球のM君からの電話とあらば。実は明日、と切り出されるに。ヒマ人と申してもさすがに翌日の予定位は。いや、勿論、貴殿の多忙ぶりは十分に。とりあえず「そういうこと」にしといてくれぬか、と。ふむ、そのへんの口実に利用されるは慣れたもの。それで家庭の平和が保たれるならば。されど、ゴルフ場の指定まで、それも近場ならぬ隣県の名門、そこに「いた」こ...
2025.05.30 20:55二割数にして2割の高額所得者が全体の8割を、と聞かば世の理不尽さを恨んでみたくもなりそうなもんなれど、社の売上の8割は上位2割の社員によって、と聞くに、むべなるかな、と。パレートの法則から派生するは262、つまりは組織なるもの上位2割に下位2割、中間層が6割を占め。下を何とかすることこそ経営者に課せられた使命、と社を追い出すに不思議と生まれる...