2018.12.29 20:55宣告辻立ち、戸別訪問に勝る必勝法無しといえども間が悪くては逆効果。そのへんの機微に疎くてはこの仕事は務まらぬ。玄関開けっぱなしの御屋敷ならいざ知らず、呼び鈴を鳴らすべきか否か、鳴らさずとも名刺に一筆添えて郵便受けに投函すれば足跡残るもやはり...。が、そんな迷いなどこちらの苦悩に比べれば取るに足らず。身内の禍患は口外を憚りがちにてこちとら聞く...
2018.12.24 20:55駅弁初演は作曲者自らが指揮棒を振り、終演後における背後の喝采は奏者に言われて気付いたとの逸話残る。既に聴覚が途絶えていた訳で耳聞こえずともあれだけの曲を完成させたベートヴェンなる人物はまさに楽聖の名に相応しく。迫り来る恐怖に対峙しつつ、絶望の淵に立たされて辿り着いた境地に遺恨の情は微塵もなく、聞く者全てを幸福感に包み込む。ファンならずとも生涯...
2018.12.19 20:55散財小心者ゆえカツアゲに遭わぬように...と胸ポケットの小銭入れと漱石数枚が日々の所持金なのだけれども柿を通じた交流進む長野県高森町がしんゆりマルシェに出店すると聞いて「特別に」諭吉翁を忍ばせた。折角の遠路に閑古鳥が鳴いては顔立たぬ、偽客とて店を覗かば後ろに列が出来るやもしれずと顔出せば心配に及ばず。おらが観光協会の面々が目立つ柿色の衣装に身...
2018.12.14 20:55干柿どれほど雑務に追われようとも年に一度位は顔を拝見せねば...と地元を歩き始めた。閑静な住宅街の徒歩圏内に広がる畑こそおらが選挙区の魅力。鍬も持たずに耳学問で農業を語れるかと会派で畑を借りているのだけどちゃんと手が行き届いているかと脇を通ればかかる声。こちとらあくまでも...と弁明すれど背広姿で収穫となった。産直野菜は人気衰え知らず、途中の...
2018.12.09 20:55一線いつぞやの総理失脚は大国の虎の尾を踏んだ資源外交にありなどと聞けば触れてはならぬ一線の存在を疑ってみたくもなり。次世代自動車が叫ばれて久しくも普及広がらぬ背景には技術以上に...。そちらはあくまでも燃料なれどこちとら残るもどかしさ。生理現象ゆえ老化は防げぬと知りつつも気にならぬといえばウソになる訳でその謳い文句に手に取る育毛剤(いや、トニ...
2018.12.04 20:55遺作そんな都合のいい話は無い訳でタダはあり得ぬと知りつつも抜かれる個人情報。言わずと知られたハッピーバースデー当日に寄せられたメールは百通以上。向こうにとっては一人だけどこちとら相手百人だからね。ありがた迷惑...いや、折角の好意ゆえ無碍にも出来ず、鍵盤を必死に叩いての返信に帰宅は深夜。翌日なんぞは眼精疲労著しく、偏頭痛に吐き気失せず、慣れぬ...