原油

小選挙区で敗北しながらも比例で当選し続けとる候補者に資格はあるのか、と相手の応援弁士。かたや、目標なくして成長なし、比例の屈辱こそが人を磨く、脅かす存在なくば仕事などせぬもの、とまさに前回の投稿を地で行く展開に迎えた投票日。落選の共通項などと偉そうなことを申してみたものの、自らの神棚とて誇れるものになく。

夜の特番に当確を待たされるは接戦の証、と信じて疑わず、翌朝に知る結果。どこが接戦なんだ、と憤慨してみるも遅延の原因は別にあったらしく。議席を得ただけでも了とすべし、といえど既に四回にして一向に縮まらぬ、というか離されし票差に地元の落胆は小さからず。

そんな先入観を抱かれるは致命的、以降は圧倒的に不利な立場に追い込まれる訳で。厳しい御意見も少なからず承った。となると「資格」への反論は封印する、というか、せざるを得ずも相手方の追及はそこに留まらず。この間の政権の「総括」云々などとも叫んでおられたが、ついこないだまで国のコロナ対策は失敗だったと言っていた連中が何をか言わんや。

「変えよう」の旗はなびけど、なびかぬは人心。不思議と数も減るに変える特段の理由が見つからぬ、というあたりが本音に近い所にあるまいか。意図的にそこを煽らんとするに増幅される社会の鬱憤。助長されるべきは鬱憤ならぬ自助であって。不満しか抱かぬ、いや、抱けぬ人が増えるは国力を削ぎかねず。

今回とて世界的危機に浮かび上がるは国の課題。ワクチン供給を全面的に他国に依存せざるを得なかった現状の認識やいかに。この期に及んで地獄の沙汰もゼニ次第などと足許を見られてはかなわぬ。いや、向こうとて人の子ゆえ良心を信じるにせよ、そこに安からぬ利益が絡むとなれば良心とて歪まぬとは限らぬ。不足の責任など追及しとらんで国産ワクチンの開発が進まぬ阻害要因の改善を問うてみてはどうか。国家の安全保障は軍事面のみならず。

年内最後の定例会に向けて進む準備はこちらも同じ。二足の草鞋を履いて挑むは神奈川県広域水道企業団の定例会。市議会に先んじて届く議案書には前年度の決算に利益の処分、そして業務報告が予定されており。企業団と本市の関係は以前の投稿(http://7023.cocolog-nifty.com/yamazaki/2021/06/post-27e0eb.html)の通り。

その決算を見るに肝心の利益は予算比19億円増の35億円を確保するほか、企業債残高は減、累積資金残高は増、と堅調を維持するも暗い影を落とすは昨今の原油価格。水道と原油の関係やいかに。百年の歴史、自然流下に普及進めた本市の水道事業に対して後発の県水道の取水は川下にもあって汲み上げ、いわゆるポンプアップに浪費される電力は小さからず。県西部の酒匂川に新たな水源を求めた結果なのだけれども。

一方、業務報告に含まれるは施設の耐震化の進捗状況。つい最近も近県の水管橋の破損事故が耳目を集めたばかりにて大規模地震等の災害発生時の対応。閉門に水は止まれど家庭への供給が途絶えるは一大事。万が一とはいえ分断時における市水道からの代替やいかに、逆はどうか等々。利用者目線で。

(令和3年11月5日/2675回)