別棟

猛暑に酷暑、とて連想させるに十分なはずも「災害級」と。何も好んでこの季節を選ばずとも。いや、そこに無理な勧誘あらばまだしも出場はあくまでも任意。ハンデ戦なれば年齢に関係なく生まれるチャンスに今年こそ。

優勝を狙わんとするにまずは体力。そして、コロナ、夏風邪なんぞに屈せず1番ティーに立たねばならぬ。んな「欲」こそが健康の秘訣。最高齢の八十五歳や最終ホールにダブルボギーを叩き、一打差でエイジシュートを逸したとか。昨年の倍以上の申し込みに、今年「も」一人の脱落者なく恒例のゴルフ大会を終えた。

そう、当日の出欠を選べるはコンペなればこそ。それもこればかりは夜とはいかず、灼熱の炎天下の中、ごみ収集に追われる作業員。目下、家庭ごみは市の直営なれど、コンビニの店舗等から排出されるごみの回収は民間とされ。当時の大量採用の退職が迫る中、求められる判断。家庭系が岐路を迎えており。

比較される両者の給与。直営に比べ割安とされどそこに上乗せされるは会社の利ザヤ。のみならず、粗大ごみと違い、必須とされる特別車両、パッカー車。参入せんとするに安からぬ投資が必要とされる反面、落札の保証なく。他社に取られては折角の設備投資が台無しになるばかりか、その為の作業員とて雇用を維持するは困難。そんなリスクを負う以上は、と迫られる譲歩。

逆はどうか。日常に欠かせぬサービスにて許されぬ未回収。数年に一度の入札と申しても業者変わるに「万一」あらば。となると必然的に現状を維持すべく様々な工作が図られ、事実上の随意契約に近かったりも。こと近年は新規の住宅ばかりか高齢化の進展に見込まれる戸別回収。

新たな需要に対応を求めんとすれど、現行の契約額では対応しかねる、「別途」と追加の負担を迫られるばかりか、そこを認めて貰わねばサービスの継続は困難などと。となると既に相手の軍門下にあるようなもの。

いや、民間とて否定はせぬし、生活には欠かせぬ存在。全て直営などとは言わぬ。が、仙台市の復興が好例、やはり災害時などに無理が効くのは「直営」であって。後戻り出来ぬ判断を下すに「より」慎重さなくば。

市章入りの作業着にて弁当購入するにも向けられる冷たい視線。汗まみれの清掃員とあらば尚更のこと。ましてや悪臭まみれのパッカー車で乗り入れなど。家庭ごみ担う直営班などは半日の辛抱に事業所に戻れども、彼らはそうはいかぬ。

市全域を対象とするに市内に一つしかない社屋に戻るは非効率。市にトイレ利用を求めるに用意されるは焼却場に隣接した「別棟」というか簡易休憩所。これが不衛生な上に老朽化著しいとか。折角の休憩がそんな状況でいい仕事が出来るかね。

休憩中に自由に出入りされては気が抜けぬ、との懸念は分からんでもないが、あくまでも市の許可業者であって、焼却場の利用料を貰っとる以上はもそっと。

(令和5年7月26日/2795回)