染髪
眼下に広がる急斜面にも臆せず。いつからあんな種目が。ビッグエアというらしく。大技を決めて外すゴーグルに一句、あどけなき選手怯まぬ冬五輪、と。若者の挑戦を応援できる社会でありたいもの。
劣勢に立たされし娘を庇わねば父の名が廃ると知るも、そこに介入するは死地に飛び込むようなもの。ギター購入を巡る一戦や父娘の連合軍に軍配上がるも今回は加勢に迷い。赤など言語道断、絶対に許さぬ、と鬼の形相の相手に、赤ならぬワインレッドだと応戦の娘。さすがに髪色は。見て見ぬフリと本で顔を隠すに抱く良心の呵責。
それから数日、1番ホールにて歩を進めるティーの色や赤ならぬ黒。後続組からの視線を一身に華麗に振り抜きしスイングに上がる歓声。勿論、球は私よりも先まで。当人や娘と同い年の女子大生であり。終日のラウンドに教わる今どきの若者事情。
スナチャだとかビーリアルとか。確か役所でもそんなアプリを、それはロゴチャ。まさにそれこそがゴルフの魅力であり。そう、肝心な染髪の是非やいかに、との問いに、「せめて成人式までは」とでも。目下、当人が通うは医大なれど、将来はぜひ政治の道に。
青果に目立つ柑橘類。昨今は種類も豊富であり。この八朔(はっさく)を食べてみよ、と一口含むに甘く、もっと酸味があったほうが、と感想を述べるに「少数派」と嘲笑されてしまった、とTさん。そう、糖度が売上を左右する時代にあれど、柑橘は酸味こそ。味の良し悪しと健康は別物。疲労の回復に欠かせぬはそちらの成分。
そう、食へのこだわり見せる地元の農家Hさんに招かれて案内されるは秘密の裏山。南斜面に植えられし木々には様々な種類の柑橘。差し出されたポンカンをその場で食するに抜群に旨く。足下に転がりし大きな一果を鬼柚子と見立てるも、晩白柚(ばんぺいゆ)なる柑橘だそうで。
外皮は異様に厚く、食べるに難儀が予想されるも折角の相手の厚意にて無下には出来ぬ、せめて一口、と包丁入れるにひと苦労も味は確かに。そう、そこまではあくまでも前座であり、以降は肝心な仕事の話。
昨年の大雨時、近隣の土砂の崩落あり。その除去と擁壁の改修に公費が助成されるもこちらは適用外、と役所から。同じ私有地にあって明暗分かれる理由やいかに、と。もしや手土産と渡されし柑橘の意図やそこに、とはさておき、。
まずは当人の立場にもなってみよ、と市の担当を送り出すこと数回にして結論は覆らず。適用の可否はがけ地の前の状況に負うらしく。公道ならば可なれど御自宅とあらば、いや、家屋とて五軒以上が連ならば県の助成を云々と。ならば五軒の根拠やいかに、などと詰め寄られぬまでも何とか納得してもらった、との報告。
完成後にはレッドゾーンなる危険区域の解除に本市からも県に働きかけは惜しまぬ旨を告げるに。何も頼んで解除してもらう筋合いのものにあらず。そもそも人の土地に勝手に規制をかけておいて解除云々などと言えた義理にあるまい、とは正論。
小言多くなるは老いにてすまぬ、と詫びられるも、気づかされる一言であり。
(令和8年2月20日/2979回)
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