支部長

既に四期目。特に大きな失態もなければ当選圏内は「何となく」予測出来るだけに目指すは最多得票以上にやはり無事故で平穏に幕が下りること。選挙カーの手配は安全安心のY自動車。大安吉日に納車いただいて、そのまま身代わり不動尊にて交通安全祈願。経を聞きつつ、祈念するのは交通安全以上に...必勝祈願?否。
これまでは全く心配したことが無かった他人様の心配。何といっても新人候補を二人抱えての選挙戦。一人は市議候補で一人は県議候補。「一応」支部長を拝命している以上、全員の当選も目指さなければならぬが、圧倒的に知名度が不足。おひとよしなもんだから私の新年会にも両名を呼んだ。県議候補は兎も角も市議候補はいわば宿敵。懐の深さを見せたといえば恰好はいいけれど情けは人の為ならず、勝負事の世界だけにいつかは恩が仇になることも...。「脇が甘い」との批判もいただいた。
老沼純氏は今は亡きOセンセイの後継候補。別に本人から「アイツを頼む」なんて言われちゃいないんだけど隣村が何とか擁立した候補者だけに落選させる訳には参らぬ。選挙中も各方面から様々な情報が寄せられて、情勢分析の結果、当落上にてかなり厳しそうだと。さすがに票は譲る訳にはいかぬから最終日の前夜に本人にメールを打った。「Oセンセイの弔い合戦だけに必ず勝つように」。そんな檄が利いたか終電近くまで新百合の交差点で一人で必死に立ってたもんナ。えっ、そんなの見ている暇があったらオマエも立てって?。結果、同氏はかろうじて滑り込んだ。
そして、もう一人は県議候補の赤木まいさん。公認後に妊娠が発覚、出産予定が翌5月とあって候補者の差し替えも含めてすったもんだがあったんだ。外野は勝手気ままに言うけれども出馬を辞退させればマタハラ(=マタニティハラスメント)だなんて言われかねないし、そのまま当選すれば公務に支障をきたすことは明らか。事情を知らぬ方々が何でそんな候補者を擁立したんだって批判は支部長に向けられる。行くも地獄、戻るも地獄の状況で出した結論はやっぱり本人の意思が尊重されるべきってことなんだ。
当人は地元の昭和音大の講師にて文化芸術に造詣が深く候補者としての資質も申し分なかった。およそ芸術家ってのは唯我独尊の近視眼的な方が少なくないから幅広い視野が必要だと思うんだけど、そんな芸術畑の同氏が手を上げてくれたことが何よりも大きな収穫。で、妊娠のハンデもあれば応援団は選挙を知らぬ素人集団なんだから戦は上手く回るはずもなく...。