エンブレム

模倣は人の本能。マネシタ電器に見るまでもなく他社に追いつけ追い越せと真似ることで成長を遂げてきた企業も少なくない。その作品から何かしらの着想を得ることもある訳でそれが盗作か否か。
確かにそういう目で見れば似ているように見えてくる。私なんかはむしろその類似品を探し当てる資質に関心を抱いてしまうんだけど、そのイメージはこれからもずっと付きまとうだけに...。そこに客観的な指標が無い以上、選考なんてのは審査員の様々な利害が絡み合った作為的な判断であって、そもそもデザイン作品というもの自体が人の主観性に負うものなんだから...と些か気の毒な気がしないでもない。
そう、いつもの社長から貰った土産物のワインって「コルトン・シャルルマーニュ」って何やら舌が噛みそうなんだけど伊丹十三監督の映画「タンポポ」に登場するんだとか。本人がそこまで承知の上で購入したものではないことだけは明白にて、そんな知識を得るだけでワイン通になったような気がしないでもない。久々にワインを愉しんだ。
そんな日の翌日は早朝からテントの設営に追われて迎えた大舞台。そう、夏の思い出に...と地元のおやじ連中がサマーコンサートを企画して十年以上、今年からは「あさお子ども夏祭り2015」として再スタート。昔はイベントのアルバイトで随分とテントを張らされたから手慣れたもんなんだけど設営以上にキツいのが撤去。
当時は50ものテントを数人でなんてのもあったナ。午前中のイベントに間に合わせるんだって徹夜で運んで早朝に搬入、そのまま設営して、夕方から撤去なんだけど疲れている上に昼は炎天下の野ざらし状態だからアツくてね。今回は夏休みにも関らず当該校の生徒たちが手伝ってくれた。自ら「何か手伝えることありますか」って仕事を求めて来るんだけど中々立派な生徒たちでいい経験になったはず。そちらも無事に終えた。
さて、映画といえば夏の風物詩「KAWASAKIしんゆり映画祭」に顔を出した。今年は映画ファン待望のスター・ウォーズの年。その独創性も然ることながら見逃せないのは父親を殺された主人公ルーク・スカイウォーカーの心理的葛藤を暗黒面が上手く利用しようとする場面。相手の葛藤に付け込もうとする勢力は映画のみならず現実の世界にも少なくない。だからそんな葛藤は無いに越したことはないんだけどそのへんの誘惑をいかに断ち切るか、SF映画としても最高傑作なんだけど、監督の洞察力にも多くの示唆が含まれた作品ではないかと。