大河ドラマ

女主人公は視聴率低迷のジンクスを覆せるか。ハナからそんな先入観で見ては関係者に失礼。おてんば娘のおとわが直虎で、その直虎が育てた井伊の赤鬼こと直政、時代を下って桜田門外の直弼と。その途中とて「直」ばかりと何か因縁めいた...そりゃないにせよ、こいつは春から縁起がよさそうで。
政策だへったくりだ...よりもまずは選挙で勝つことだ、初陣の際に確かにそう言われて当時は些かの躊躇があったはずなんだけど、ここに来てなるほど御尤もで、どれほどの美辞麗句を並べてもその実現性は別問題であるし、経済評論家に同じく時々の都合に左右されて絵空事なんてのもありそうだから。そのへん賢い有権者などとうに見透かして別な資質を求めたりもするんだろうけど、演説に実績、資金力とて見劣りせぬ候補者が負けた理由はそこにありそうで...。暗雲立ちこめる世界情勢、あの大国におらがファーストなどと自国の利益を最優先する姿勢を示されては諸々の懸念はあるものの相対的に日本の地位というか評判が高まりそうな気がしないでもなく。
そんな海外を横目に国会論戦スタート。前後の文脈などは知る由もないけど、プラカードからは何も生まれぬとの施政方針に端を発した応酬。「おまえも」の反論は吾子の理屈、名を挙げずとも聞いてむきになるのは思いあたるフシがあるからだとの抑え込みが一枚上手か。まぁ確かに有権者の負託を受けてプラカードに乱闘では税金泥棒との声もやむなしにて。そもそもにプラカードに限らずデモやストも同じ。そこには少なからず困らせてやろうという陰湿な意図が含まれる訳で時代錯誤というか品位に欠けるようでどうも好かん。やはりおだておだてて知らぬ間に相手の翻意を...まぁ何とも平和な国です、ハイ。
さて、同時刻に予定された二つの新年会のどちらを選ぶか。片や時の幹事長に二回生とあっては軍配は明らかなんだけど、およそ大半にとって相手の「地位」ってのが優先度を決める物差しにて一方に群がるもんだから会に箔はつくけど私が如き小兵は埋没しがち。国会のセンセイともなればいつも大舞台の中心にて袖などには目が届きにくく。であれば他方に行った方が重宝がられる上に目立つ。そんな事情は中も同じ。およそ会長とか著名人に群がりやすいけど、そんな人物などは各方面のしがらみ多いからむしろ片隅にいる人物ほど疎かにせぬのが得策か。
ゆえに同僚諸氏なども上は放っておいても下だけはと餅代でも包んで...いや、餅代にもならんナ。そりゃあくまでも寸志の類であって返礼無用と伝えるものの、貰えば返す義理堅い面々にて包んだ数だけ「ほぼ」戻ってくる。「ほぼ」ってのは別に勘定したことはないから。こちとら多忙の中、わざわざ来てもらうのも忍びない上に十分なもてなしも出来ず、いや、それ以上に下手にウケを狙って余計な暴露話でもされた日にはかなわんから来ぬで結構と。いや、この世界には化粧の濃い御仁も少なくないから時にそんな話も一興だったりして。
などと勝手な妄想が進む自らの新年会が迫って来た。
(平成29年1月26日/2321回)