雛祭

「獺祭(だっさい)」ならぬ「ひなまつり」。
それが流行りのAIってものなのか。知らぬ間に自らの嗜好らしきものがスマホの上位に表示されるのだからこちらの情報を吸い上げられているようでかなわん。ジョージ・オーウェルの1984さながらの監視社会の到来に人がコンピューターに支配される時代がやってくるんぢゃないかって一抹の不安も杞憂に終わればいいんだけど...SFモノの見過ぎか。
将棋などの対戦物でも五分五分も今は昔でいづれは...。前掲の対談においてAIの可能性に言及される部分があって、「だからこそ歌を詠むというような人間ならではの経験を子供の頃から」と羽生善治名人。月例の句会には被災地で詠んだ「色違ふ狛犬の居て震災忌」「荒海をのんびりと見し冬の雲」を含む5句を投句しておいたんだけれども肝心の兼題の一句「寒雀勝手知りたる庭の朝」が先生の選にて。
さて、詳しい経緯は省くが最近同い年の未婚女性数名と御一緒という男子諸君の羨む機会があって、まぁ男女比でも若干違えば別な対処法もあったんだろうけど、こちとら一人なもんだから悲観させず楽観させず薄氷を踏むが如き緊張の中...でもないナ。
今回の代表質問でも他会派に婚活を巡る質疑があったけれども乙女の悩みは深刻。独身諸君の依頼に応じて白馬の王子やシンデレラでも斡旋出来れば大したもんなんだけど、そんなツテもなもんだから俳句にマラソン、クラシックを趣味にすべしなどと好き勝手説いて回っていて。が、クラシックなどは演奏中に隣と話が出来ぬし、俳句などもいざ句会となれば敷居も高く、稽古事は師匠が居らねば上達せぬ訳で...。
さて、今年で十回目を迎えた東京マラソン、抽選倍率は12.2倍だとか。そりゃさすがに落選も無理からぬ訳なんだけど、それにしても見渡せば金ゼッケン(10万円「以上」の寄付による特別枠)ならずとも既に複数回の方もいれば私のように全敗も居る訳で5回落選したら下駄を履かせるとかどこぞの市営住宅並みの優遇策を講じる位は。なんちゃってランナーを走らせる位ならば歴二十年の私に機会を...とは虫が良すぎか。
理不尽な世の中に恨み節尽きず、というか自らの不運にならばいっそ都会の喧騒を離れた大自然の中で、と4月にフル、5月にハーフ、6月には晴れて100キロに...あくまでも予定ですが。「スゴいですね」とよく言われるんだけど、来た球を打つとか、目標に向かって蹴るとか特別な運動神経を必要とするものでもなく、歩くに同じ、人としての基本動作の延長上だから初心者にも敷居が低くサークル活動としてもお薦め。42キロの完「走」は酷にしても完「歩」なら可能な訳で、あとは練習量とペース配分位か。
スポーツの魅力は「する」だけにあらず。「する人」にとっては新たな挑戦と達成感を得る機会となるならば、「見る人」にとっては何かに挑戦しようとする人、たとえそれが見知らぬ人であったとしてもその挑戦に声援を送り、そしてそれに応えようとする絆にいい情緒が育まれる絶好の機会。2020を前に本市でもスポーツ議員連盟が発足、その手始めにフロンターレのホーム開幕戦を前に「議会かわさき」を配布するらしく...。
(平成29年3月3日/2330回)