細部
事情をよく知る関係者が自社株ならぬ相手株を買うようなもので。やはり公立中に通わせてこそ御身の責務を...と御助言をいただいたことがあった。その一事を以て直ちに疎かになるようなもんではない、と反論こそせぬものの、他人様はこちらをそう見るのかと教わった。
曜日関係なく節分前の数日が入試の日程だそうで小六は当日の出欠でおよそ目指す進路が判明するとか。決戦前とあっては細心の注意を払わねばならぬ、下手に風邪に罹患せぬよう数日前から「あえて」欠席。大手塾などは直前対策と称して平日の昼から特別講座なんてのもあるとかで学校を休んで塾に通わせる保護者も。
他は知らぬが、おらが小学校なんぞはおよそ半数以上が欠席にてそりゃそれで分からんでもないが、それだけの欠席が生じては授業が成り立たぬと居残組は自主学習。流感じゃあるまいに向こうの都合で勝手に休んでおいて真面目に登校した児童生徒たちの授業が出来ぬとはちとスジが違うのではないかなどと思わんでもなく。
子が同学年なのだからその親とて私と大した年齢差はないはずなんだけど、高級分譲マンションに住んで週四の塾通いとはこれいかに。参観日などに身なりや言動にそっと注意を払ってみるのだけど、そこまでの年収があるようには御見受け出来ず...失礼だナ。聞けば大半が親の庇護下、つまりは親の所得格差以上に祖父母の資産が孫の学力格差に繋がる現状。
出自は選べぬが、裕福な家庭に生まれたからとて悩みがない訳ではあるまいし、立派な学歴が人生の成功を保証するものでもなく。そもそもに世の中そのものが理不尽なもんであってその壁を克服することこそ生き甲斐ではないかと叫んでみても...高すぎる壁。「子どもの貧困の現状と対策」についてと題した勉強会にて学んだ。講師は首都大学東京の阿部彩教授。公立しか選択肢の無い児童生徒の為に果たすべき役割とは。
閑話休題。役所ゆえ「今年度内に計画を策定した上で翌年度から着手」なんて文言まではやむなしにせよ、その大半が年明けに横並びとなる理由が全く分からんのだけど、おらが委員会でもその手の報告が少なくない。路上駐車が目立つのは不足の証拠、市が有する既存駐車場の規模を「大幅に」拡大した上で有料化を図るとの報告を受けた。
土日のみではもったいない、平日も開放してはどうかとの問いに河川敷ゆえ平日の需要少なく割に合わぬとの回答。ならば土日の需要はどの位かとの問いに数字示されぬまま大した収入が見込めぬと知ってか寛容な姿勢を見せたHセンセイの目配せに「他になければ次の報告に...」と言いかけて、新人のY君が手を上げた。
新たな整備や地代(=利用料)の減免には税金が絡む上に先程の質疑も十分に想定されたのだから少額とはいえども疎かには出来ぬ、具体的な数字は把握しておいて当然ではないかと詰め寄った。神は細部に宿る、そこを許さばやがて大きな失態に繋がりかねず。こちとら忘れかけていた追及姿勢を思い返させてくれる発言、いや、それ以上に挙手した際に目が合ったんだけど拙速すぎる議事進行を戒めるかの「ちょっと待て」の目つきは鋭かったナ。
(平成30年2月10日/2410回)
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