花園

ラグビーの話にあらず。夕刻とて微塵も疲れを見せぬ意欲というか無尽蔵な体力の源泉はかねての疑問。その理由を朝の車中に見出した。じっと瞑想に耽る、いや、ただ寝とるだけかもしれぬ。が、誰かと違ってそこまで口が動いておらぬとか。饒舌が過ぎて登庁前に一日分の体力が消耗するは口封じの為の陰謀、よもや運転手は役所方の刺客ではあるまいか、と今にして。

よく話題が尽きぬもので、この前なんぞは「映画」に及び、当人のイチオシは「地獄の花園」と。おい、もう少し教養が磨かれそうな、と言いかけて、はたと気づく。そんな作品の中にこそ教科書になき処世術が含まれたりもする訳で。

アルテリッカの招待枠に甘えてばかりはおられぬ。多少なりとも収益に貢献を、と選びし一作は「花園」ならぬ「旅立つ息子へ」。自閉症の息子と父の親子愛を描く。こちらは御上の推奨作品なれど良かったナ。

さて、本題。退去後の新たなテナント入居が難航しとるとか。市立病院内のレストランへの光熱水費の未請求。相手に退去を決意させた一打や知らぬ。が、結果的に利用者に大変な不便を強いる結果は何とも後味悪く。

蟻の一穴となり方々に飛火。全庁的に隈なく行われた調査に要した手間や知らぬ。が、件数にしてほぼ大半が適正であって、ほんの一部に「綻び」見つかるも相手は請求に応じる意向と。未請求と申しても寝耳に水の話。向こうとて言われるがままの金額をキチンと支払ってきた訳で。

突然に「追加」で払ってくれ、しかも「法律上」を理由に十年前まで遡って、と言われればさすがに胸中や複雑ではあるまいか。承諾せねば契約の更新には応じぬ、との切り札を有する貸主、つまりは市が有利な状況下に業者いじめが横行するは忍びぬ。以後、適正化を図る、は当然の帰結にせよ、自らの過失を棚に上げて相手を執拗に追い詰める姿勢はいただけぬ。

契約時の「密約」というか「便宜供与」でもあらば話は別も。多少なりとも負い目があって然るべきで、他への示しがつかぬ、というただ一点を以て「厳格」に対応するに覚える違和感。ならば、そこを怠った当時の担当とて報いを受けねばなるまいに、逃げ得ではあるまいか。減給とは申さぬまでも相手への同情位は。

そんな未請求の一つに、市場の青果棟低温卸売場においてプレハブ冷蔵庫2個分の電気代があって、その額や2千万円。と総務委員会にて報告を受けた。聞くに光熱水費は市場全体で市が事業者と一括契約の上、個々に請求。1千個ある子メーターによる中央監視システムがその役割を担う。

原因は稼働時における変更手続きを怠った、いや、されてなかった。そこで、浮上するは、市が子メーターを設置して管理する意義やどこに。個々に契約してもらわばミスは生じぬ上に市の手間とて減るではないか。一括による割引等の恩恵でもあればまだしも、子メーターとて数年ごとの交換が義務付けられとると聞かばそこに要する費用は安からぬ、との委員の指摘はまさに。

水道は兎も角も電気などは他社の参入に管理手法とて向上著しく。これを機に時代に即した手法を模索してみてはどうか。あれも確か夕刻だった、事前のレクに「画期的だった」とつぶやきしは隣の副議長。当時は注目を浴びたんだろうナ。

(令和3年5月25日/2643回)