互恵

罪を憎んで人を憎まず、といえども身内が差別や偏見に晒されかねぬとの慎重論。いづれバレる以上、伏せるは無意味。割れる言い分に判断を求められて。んなことまで口を挟んでいられるか、各自が勝手に、と議長時代に申し伝えて以降の扱いは知らぬ。

市議に初めての陽性者、と報告を受けた。彼ならばさもありなん、と、ありがちな疑惑も、こと当人に関しては潔白であることは誰しもが。堕落は悪、を金科玉条とする隣部屋にあって定期検査の義務化が裏目に出た可能性とて。隣人にしてかくの如き状況とあらば尚更に近寄らぬに限る、と遠のくおらが控室。いや、それこそが敵の狙いであって、そんな時こそ反乱分子に振り回されずに冷静に。

大型複写機に新機種が登場、と担当者の説明を聞いた。半導体の不足にて納品に数ヶ月、早めの注文。が、現機種とて動作良好、保守サービスに何ら不満なく、昨年末にトナーを交換したばかり。何よりも残るリース期間は一年以上にて時期尚早にあるまいか、と申し上げれば、リースの残額を平準化して同じ月額にて提供するゆえ、と粘る相手。頼んでもおらぬ見積もりを見ればリース期間は現行より一年長いばかりか、社の決算期にて何とか、と請われるに。おい、そりゃあくまでも己の勝手な都合にあるまいか。

笛吹けど踊らず、呼び込みに余念なくも伸びぬ接種率。市の集団接種会場を推奨されて利用するにやぶさかならずも腑に落ちぬはその理由。利用者が少ないとか。その体制を維持するに固定費が生じる事情は分からんでもないがそれを前面に出すは役所の都合に過ぎず。接種率の向上を図らんとするに説かれるべきは必要性であって、数字が足りぬから協力してくれぬか、ではどこぞの販売店に同じ。個の判断に委ねた上でそこに望めど出来ぬ理由があるならばその原因を除く努力は惜しむものにないが、個人接種が普及する中にあってかき集めんとするはどうか。

そう、市議会の定例会に先んじて神奈川県内広域水道企業団の定例会が行われており。特筆すべき、というか目を惹くは「上流水利権の有効活用」の名目にて計上された一億三千万円。隣接する二つの浄水場、その所有や別と知って浮かぶは縦割りの弊害、なのだけれども。先に陣取りしは百年の歴史を誇る本市が有する潮見台浄水場。方や隣りは企業団が所有する西長沢浄水場。後発の企業団との相互融通に安定供給を図った経緯は過去の投稿の通り。

https://www.7023.jp/posts/18210373

相模川の上流に水源を求め、自然流下を利用した省エネ設計に十分な役割を果たした本市の潮見台浄水場も消耗著しく、施設更新を迎えるも見込まれる安からぬ投資。継続利用を断念したものの残るは水源の負担金。その負担を企業団が肩代わりして下さるという何ともな提案なのだけれども彼らの利点は。後発組とあらば許されぬ上流の水源開発。酒匂川の河口からのポンプアップに要する年間三億八千万円が浮くとなれば。

(令和4年2月5日/2692回)