社史

そんなことでもない限りは足を向けることも。本市図書館の司書が全国版に、と聞いて全四回の連載を図書館にて立ち読み。正式には「県立」川崎図書館というのだけれども本市の宣伝に一役買うに変わりなく。屈指の蔵書を誇る社史に全国から問い合わせが絶えぬとか。目下、減った会合の時間を埋めるべくアレコレと。

戒律とあらば抗いがたく、制約される自由。肌の露出は御法度とあらば疑似の世界にて愉悦に浸らんとする需要までは分かった。されど、アバターだ、メタバースだ、ドラクエの呪文にしか聞こえぬ。知人の経営者との話題がそちらに及び。何やらスゴい世界が待っているということらしいのだけど。

宗教上の理由に制約されるは衣装のみにあらず。本人の選択権なき結婚など。いや、これがその後も意外と、との研究結果。婚後に気付く相手の魅力。恋愛婚などその時が沸点のようなものにて昨今の離婚件数に見る婚後の満足度。

十分な説明を果たした上で患者の同意を。重要な医療方針の決定に本人や家族の判断が優先される時代の変化。その背景には選択の自由を剥奪されることへの抵抗、選択を許されていれば救えたかもしれぬとの後悔、医師側とて最善の判断を下したはずも難癖をつけられる位ならばいっそ放棄したほうが、なんて。が、選択と責任は表裏にて逆に尾を引くことも少なからず、時に医師に判断を委ねたほうがその後の苦痛を減らせることも。軽からぬ選択の代償。

一枚の板にしがみつく二人、どちらかが手放さなければ二人とも溺死は免れぬ、とは知られたカルネアデスの命題なれど、人生は選択の連続。餌等に何一つ不自由なき園内の動物はなぜ野生に比べて寿命が短いのか等々。世にも奇妙な現象を「選択」に絡めて解説するは白熱教室にて名を馳せたシーナ・アイエンガー教授の著書「選択の科学」。

コンテナ一つ分の資料がこの小さな端末の中に、と聞こえはいいけど。印刷に配布、省ける手間と時間は働き方改革に資する、か否か。これ幸いと次々に送られてくる資料に足りぬ容量。配布された端末の更新期が迫るとか。

任期が四年なのだからそこを基準とすべし。いや、四年では足りぬ、五年でどうか。そりゃあくまでも時間軸にて容量にあらず。たった一つの資料の為に五年分の保存は必要か。ならば、配布する情報を選別すれば。さりとて、重要か否か、選別の主や誰か。いづれも「重要」との解釈のもとに送られてくる訳で。

端末の値段とて安からず、どうせ大半は見もせぬのだから一年もあれば十分にあるまいか。いや、私などは豚に真珠な訳で「あらず」とも、そりゃ違うか。使用頻度に見る個人差。そう、一律にせんとするから不都合が生じるのであって個々に応じて。いや、中には不平等などと気炎を上げる奴がいないとも限らず。

解なき議題に尽きぬ議論。費やす時間は無駄とは言わぬが。その後にアレコレと悩む位ならば時に「あてがわれる」という選択肢こそ。

(令和4年3月5日/2697回)