呼称

突然の故障は初期不良か否か。既に数ヶ月とあらば不運と肚を括る以外あるまい、とにべなき私に対して、利かせる凄味に店側の態度一転、つまりは初期不良を認めさせた、とにかくスゴかった、とは子の目撃談。

んな姉と同じ血統にあって、元女子アナの看板を有すれば。身内というのが些かひっかかれど、勝てる候補とあらば「くの一」に限る。本人の決意固まれば三顧の礼を以て迎えん、と代議士にも後押しされて。職業選択の自由といえども身内の理解なくば、と聞くは姉、つまりは妻。

そもそもに身を粉にして世に尽くすタマではない、は謙遜なれど、電柱に頭は下げぬ、とは私へのあてつけか。男尊女卑の封建社会にあらず、たとえ目上であろうとも阿らぬ胆力こそ、との反論むなしく押される不適格の烙印。代議士にその後を訊かれて、話は無かったことに、と告げた。

んないきさつなど露ほども知らぬ幻の候補からメールが届いた。記されるは上映中の映画作品。銃声響くはウクライナのみにあらず。ソマリアの内戦を舞台にしたその映画の題名は首都の名だそうで。やはり我が国は平和、「過ぎ」かもしれぬ。

またもや物議を醸しかねぬゆえ事の経緯は省く。愛称や呼び捨てなど利用者への呼称の乱れが招いた帰結、と是正指導されるは「さん付け」。未成年を相手にしたその日常的な対応が誤りとの指摘に困惑する関係者。今までの接し方は間違っていたのか、と生ずる懊悩。

ならば、と実施されたモニタリング調査の結果や「現状」を支持する肯定的な声が圧倒的、というか、変更を望む声なく。むしろ、意向を尋ねたこと自体が好評を博したらしく、利用者及び保護者と認識を共有できた、と。とすると次なるは役人への返答。

それこそが「現実」に違いないのだろうけど、生の声が綴られしその結果をままに提出したのでは「貴殿の指導は間違っています」というようなもので。御上に逆らうとはあるまじき行為、と逆恨みを買いかねず。事は慎重に、と助言申し上げた。

確かに権限を有する以上、指導は当然なれど、何かせねばメンツが立たぬ、との見えぬ動機に要求される理不尽な是正は後の禍根となりかねず。まさに両者は対等ではないのだからその指導は日頃以上に注意が払われて然るべき。ちゃんと現場の聞き取りと調査を怠らずに。

患者「様」への呼称変更、学校現場とて「さん付け」の動き進むも教える側と教えられる側にあって然るべき立場の差もヘンな平等意識だけが増長されて、今や対等どころか。

そう、呼称といえばこの業界とて付されるは「センセイ」。いつぞやの演説会の登壇時に違和感を覚え。禁止せよとはいわぬ、が、年齢的なものに相手の地位、場の雰囲気等々に応じて。

肝心なのは両者の関係であって、相手が嫌悪感を抱いておらん以上は慣れぬ敬称を強制せずとも。

(令和4年7月10日/2721回)