育休

視界遮られるに目障りでかなわぬ。こちらで勝手に伐採するにもどこぞ会社が如く被害届に損害賠償を請求されてはかなわぬゆえ。そう、あの一件とてソレを狙った詐欺。

あくまでも「万一」のことといえど、夢のマイホームの担保として求められるに。確かに借金は完済されるやもしれぬ、が。解約した途端に、の恐怖。それまでの掛け金を損する訳にはいかぬ、など、人の心理を巧みについた商品にて。

口利き一つで優先的に、なんてのは十年前、いや、二十年前の話。今やすっかり点数化されてボタン一つで瞬時に解決。以前などは保護者が実際に見学に伺うに互いに心構えが出来たはずも今や直前に紙一枚を渡されるに園側とて。来年四月の入園に向けて募集の季節。ホームページを見て、と相談が寄せられ。

待機児童ゼロ、の公約に格段に増えし受入枠。当時に比べて隔世の感あり。むしろ、今や飽和状態に存続が危ぶまれ。かたや保育園による0歳児の青田買いに園児確保に悩む幼稚園。よほど執着せぬ限りはそれほど心配せずと、と宥めてみたものの、払拭されぬ不安。

兎にも角にも入園はゼロ歳児枠に越したことはない、というのが鉄則。1歳児以降は下からの進級組が大半を占める中にあって余剰は僅少。育休一年とされど肝心の一歳児枠少なく、ならばいっそ0歳児から。さりとて、0歳児枠に付されるは「生後五ヶ月」の条件。

こたびの相談主、年明けの出産予定だそうで。翌年を待たずして年度途中の入園を希望するに何とか、と。当該園の状況を見るに既に今現在も0歳児は3名の空きありて、さほど人気園ではなさそうなれど、その横に記されるは待ち18名と。それだけの待ち人いながら余剰が生じる理由とは。相談から学ぶ昨今の事情。

「保育に欠ける」「敷地内に園庭」なんてのは死語に近く。福祉から就労支援へと大きく変貌遂げた保育。が、それすらも。預けて就労、から、今や自ら育児を手がけて給与補償へ、給与の6割といえども補償してくれれば保育園に頼らずと自らの手で子育て、を。との時代の流れに拡充される育児休業給付金。

公金である以上はその取得にはアリバイというか「証拠」が求められ。失業給付とて就労の意欲を有していることが前提。つまりはハローワークに足跡を。とすると本件も合点がいく訳で。が、それはあくまでも「証拠」に過ぎず、そのへんの見せ方を工夫せねば誤解を招きかねぬ、と担当局に。

そうそう、子育て支援といえば、今定例会に耳目集めるは多子減免の制度拡充。目下、第二子は半額、第三子以降は無償、とされども、適用を受けんとするにはあくまでも兄弟の「在籍」が要件とされ。兄姉の就学後は権利を失う、つまりは年差が近くなければ優遇は受けれぬ。産めよ増やせよじゃあるまいに、んな都合よくいくか。

第二子、第三子、を授かるに喜ばれこそすれ、あと一年早く、などと親にこぼされるに子とて。理不尽な状況の改善を求めれど動かぬ国を横目に本市自ら制度の狭間を埋めんと。

(令和5年9月25日/2807回)