銀牙
んな時こそ人の性根が見えるもの。支持率の低迷にあえぐ中、「今年も党費を」と向こうから。
盆明けにでも、と気遣いしつもりが、盆とて構わぬ、何せ終戦日の式典にも、とTさん。市遺族会が主催する慰霊式の会場や加瀬山。というよりも夢見ヶ崎動物公園といったほうが。当日の移動手段や公共交通、最寄駅からは徒歩、と聞くに「ならば私が」と送迎係を。
碑の前の広場こそ慣例、正午の黙祷を挟む30分とはいえ。彼らとて若からず。この状況下にあって屋外の式典はさすがに、と今年から。九段下の参拝こそが愛国の証、とばかり投稿が目立つもそんな草の根とて。
それにしても気がかりは慰霊塔。建立から既に65年にして目立つひび割れ。それとなく「祝」碑にあらずとは察すれども見当たらぬ解説。場所柄か動物の供養塔のつもりで手を合わせる方もいるとかいないとか。とするに何かしらの手立てがあっても。
帰り際、メシでも食おうとTさん。ファミレスに入りて店員からおすすめはステーキと聞くに「それ二つ」と。その年齢にして肉を選ぶは健康な証拠、が、食欲に追いつかぬナイフさばきはいかんとも。
そう、相次ぐ目撃情報に降りかかる惨劇。人を襲うは稀、とされていたはず。必死の抵抗に難逃がるるも重傷を負いし当人の年齢を見るにさぞ。横道ならぬ登山道のど真ん中にて被害者や二十代の男性、それも友人つまりは複数人での下山途中と聞くに。
当地を訪ねしはコロナ下。知床の名所、まさにあの山に目指すはアイヌの聖地、カムイワッカの滝。当時から遭遇の危険性は知られたところで。今や鬼滅も当時は北斗の拳こそがダントツの人気。んな週刊少年ジャンプの連載にクマとの壮絶な死闘を描いた漫画あり。その血統に宿命を背負いし猟犬が主人公。子供心に恐怖心は忘れず。
何せ急な遭遇こそが相手の感情を高ぶらせ。ゆえに欠かせぬは鈴。あえて居場所を知らせるに寄り付かぬとされたはずも今や逆効果かも。スズメバチに同じ、相手を刺激せぬ、つまりは死んだフリこそ、と聞くも無抵抗にして襲われぬ保証なく。
効かぬ撃退グッズ、子熊の背後に親熊あり。先に気づかば目線合わせず見て見ぬフリしてそっと退却。万が一の際は視線をそらさず後ずさり。それでも向かってきたら鼻を狙え、というけれども。んな状況下で冷静に相手の動きを見極めるなんてのは。遭遇したが生死の狭間に立ったものと。
今秋に挑戦するは山の70キロ。本番前の試走に選ぶは丹沢か大山か。連日の報道を耳にするに、どことなく遭いそうな気がしないでもなく。遭遇せぬは御守りのおかげ。あの時に買ったシカの角をしのばせて。それとて気休めに過ぎず。
(令和7年8月20日/2943回)
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