規程
寄る年波に一人、二人と。存続危ぶまれる句会に期待の新人。「とりあえず、のぞくだけでも」との誘いにまんまとハマってしまった、と語るK子さんや八十歳。
弟君は地元の名うての一人なれど、姉はおっとりとした性格に口数少なく。時に放つ一言が機知に富み、周囲和ませ。短歌の素養ありて俳句になじむに時間を要さず。
そんなK子さんの突然の訃報に想起される今夏の思い出。参院選を前にした戸別訪問。玄関にて温かく出迎えて下さり。こちら見れば目的や明らか、それでもなお、くどくどと目的を説くは、と話題を転ずるに語られし過去.。
そもそもに勉強はからっきしだったけれども遊びは得意でね。父の影響でゴルフを始めたのよ。弟は長男ゆえに家庭教師にゴルフの専属プロまで至れり尽くせりだったけど、こちらはオンナでしょ。自由奔放で、いわゆるおてんばだったの。地元では弟のほうがちやほやされてるけど、当時は私のほうが上手かったんだから。
その後も尽きぬ談議に時間を忘れ。これほど饒舌だったとは。好きだったんだな、ゴルフ。
その地位につかば人は群がれど、地位なくして群がるは人柄の賜物、でもないか。目下、政党の役職は全て外れた身にあって相手に追われるは社会的地位の高からぬ連中。久々にどうか、との誘い受けるは現業と呼ばれし彼ら、清掃員の面々。年下の管理職には従順なくせに、センセイたる私は呼び捨て、もしくは「ちゃん」付けにて言いたい放題。
当日の話題や勿論。どこぞのメーカーのクラブが、グリップは二重巻きが云々、と。仕事もその位。そういえば今年はそちらの誘いがなかったではないか、と迫るに。ちょうど来月に大一番あり、職場の腕自慢がそろうと聞くに「よし、私も」と。店の閉店、最後の客。男同士のアツい抱擁にようやく解散。
市長選。現職と争うに対立軸を、と考案されし名称や「多摩川格差」。が、何も全てが劣っているものに非ず。一部の障害者サービスの利用料や本市に分があり、水道料金とて都の無償化が脚光浴びるも本市のほうが今なお。んな料金の見直し、というか「値上げ」が迫るとか。そこを見直すならば、というのが。
「固定」しかなかったあの時代。田舎からの上京、一人暮らし始めるに欠かせぬ必需品。新たに番号を得るに求められる加入金は学生には安からぬ出費。あくまでも権利の対価にて解約時には返金、と聞いたはず。本市の水道にも加入金なるものがあって。
黎明期とあらば月々の利用料金だけではインフラ整備が追いつかぬ、公平性に鑑み云々、と。新たな利用に生じる手間とてゼロならず。存在こそ否定せぬまでもそこに設けられし免除の条項。直近三年間の居住、とありて「直近」に足かせ。かたや免除資格さえあれば、なんて事例も。
いかに注意払えども埋まるに埋まらぬ制度の狭間。埋まらぬならばせめて凹みは小さいほうが。前回の改定から五十年。据え置かれしは料金のみならず。規程とて。
(令和7年11月10日/2959回)
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