密着取材

選挙以上に大事な踊りの発表会。そのプログラム作成は私の「特別な」仕事だったのだが、孫のT君はパソコンが得意だというので、数年前からそちらにバトンタッチ。それが何故か今年はまた私の元に舞い戻って来た。どういう風の吹き回しかと疑問を抱いていたのだが、なんてことはないT君が晴れて私学に合格したことから勉強に忙しいというのがその理由。で、私?疾風怒濤が如く去って行かれたのだが、なんて押しの強いおばちゃんなんだ。
そうそう、かと思えばスポーツフェスティバルの開催に表彰状が必要だというので何とかしてくれとの依頼も舞い込んだ。パソコンでやれば「ちょちょいのちょい」でしょなんて言われるけれどもさすがにキツい。で、秘策が浮かんだ。市役所の会派控室には事務員が常駐しているんだけど、選挙中はセンセイ不在にて時間的な余裕がありそうだ。「春休みの宿題にて何とか」などとゴリ押しして手渡してきたのだが...。
税金で雇われている事務員に私用を依頼するとはけしからんとの批判の声も聞こえてきそうだが、意外にも会派控室の事務員は公務員としての身分が保障されている訳ではない。他都市では身分が保障されているところもあるやに聞くが、本市の場合は会派との雇用契約にて給与は各自の負担。雇用主は市議団の団長となる。
そう、雇用といえば新たな異動先での仕事が開始。閑職とて落ち込むことなかれ。そりゃあくまでも次の飛躍の為の充電期間。合否通知のようなものだけに物事は都合よく考えねばストレスが募って鬱になりかねぬ。臥薪嘗胆だよ臥薪嘗胆。そういえば昨年、ある東大女子から就職の相談を受けた。私の前職時代の会社に就職を希望しているとかで、幾つかの助言とともに昔の同僚を紹介してあげたのだが、この四月からそちらへの就職になるそうで、新社会人の新たな門出に乾杯。
さて、いよいよ明日が告示日にて決戦の火蓋が切って落とされる。密着取材、とまではならなかったが、私の初陣時にはあるテレビ局から取材の依頼が舞い込んだ。そんな時は新人候補が狙われることが少なくないが、当選確実とまではいかぬものの当落上、少なくとも「脈アリ」候補者であることを意味する。
見事当選すればオンエアで放送されるが、落選すれば日の目を見ない、いわゆるボツ企画。が、それ以上に取材対象は候補者本人ではなく...。「主人にはどんな政治を期待しますか?」とのインタビューに「小さな声にも耳を傾ける議員であって欲しい」と。まぁそのへんも放送を見た人から聞いた話なんだけど...。