ライパチ

麻生区スポーツ推進委員会の主催による恒例の壮年ソフトボール大会が迫る。出場資格は40歳以上。これまでは年齢を理由に出場を拒んでいたのだが、既に適齢期。出場資格が得られたものの、昨年はうっかり忘れてしまっただけに今年は選手登録を済ませた。
車にはちゃんとボール、グローブ、バットが積まれていていつでも参戦出来るようになっているんだけれどもボールを握ること自体が数年ぶりにてちょっとびびっている。試合のルールがスローピッチ、いわゆる山なりボールだからバットには「間違いなく」当たるんだろけど振り抜くというよりも当てにいっちゃったりしそうで格好が...。
そりゃ昔は授業の休憩や放課後は野球にサッカー、バスケとそれなりにこなしたけど元々運動神経はよくないんだよ。守備なんかはもう内野はダメだね、多分打球についていけないんじゃないか。ライパチ(守備はライトで打順は8番)あたりが妥当かも...いや、ベンチだナ。
最近は学校なんかも防犯とか事故時の対応に過敏になっているから放課後の遊び場所が限定される。幼稚園の園庭なんかも園児よりも地元の小中学生に占拠されているとか...。まぁ御多分に洩れずウチなども運動音痴の典型に違いないのだが、そんな息子が体育の授業の際に野球の試合で活躍をしたなどと自慢げに語るもんだからわが耳を疑った。
どうにも信じられずに同学年の娘に内緒で聞いたところそれは事実に違いないらしいんだけれども、息子のバットにたまたまボールが当たり、それがぼてぼてのゴロ。間違いなく安牌と思われていただけに相手が動揺して慌てふためいている間に得点が入ったとか...。されど、そんな優越感とて「やれば出来るんだ」って自信に繋がるいい機会。苦手克服のきっかけはほんと些細なことなんだよナ。
そうそう、野球といえば最近読んだ一冊にビリー・ビーンに関するビジネス本があるんだけど、ビリー・ビーンといえば言わずと知れたメジャーリーグの名GM。マイケル・ルイス原作で映画化もされた「マネー・ボール」の主人公。わが栄光の巨人軍の強さは豊富な資金力なんて巷では囁かれているけど、海の向こうとて事情は同じ。球団の優劣は資金力が左右するってのが「当時の」常識。
同氏がGMに就任する前のアスレチックスはオーナーの豊富な資金力を武器に快進撃を続けていたんだけれどもオーナーの交代とともにチームは没落の一途を辿る。米国屈指の大都市を本拠地とするヤンキースやドジャースと違ってオークランドでは地の利にも恵まれない。そんな弱者が強者に挑む為には...。
これまでの常識を覆す発想の転換と画期的な手法の採用により年俸総額が最低レベルのチームでも十分に通用することを示した同氏の功績から学べることは少なくない。そして、低迷に悩むアスレチックスを不死鳥が如く復活させたその手腕が評価された同氏に豊富な資金力を有する名門レッドソックスが好条件での移籍を求めるんだけど、その返事がカッコいい。