花河童

「獺祭」といえばその精米歩合により品目が異なる。三割九分に二割三分、勿論削りが大きければ大きいほど希少価値が高く、最上位は「その先へ」。かと思えば皇室御用達の銘酒「黒龍」の最上級は酒蔵の屋号を付けた「石田屋」、に「二左衛門」と続く。
私などは野球の打率が如く「三割九分」で十分なんだけど、ある席にて「獺祭 その先へ」と「黒龍 石田屋」の飲み比べが行われたと聞いた。そんな贅沢な飲み比べが出来る職種は...。同業者ぢゃないからね。で、軍配やいかに...と、そんな話から酒屋の名物店主との酒談議が続いた。とりわけ、従来の既成概念を打ち破った「獺祭」の評価を聞きたかったんだけどやはり納得の解説。そうそう、酒を買いに行ったんだっけ...。
不思議とそんな日は重なるもので、午後はバーベキュー大会のはしご。会費は別途用意するにしても手ぶらではどうもぎこちない。ましてや、元住吉駅から徒歩3分の立派な御屋敷とあっては家主への手土産も欠かせぬ。まずはワイン、どうせどんちゃん騒ぎにて銘柄など分かりやしないんだろうけど、そこそこのものは用意せねば...と店主に聞けば意外にも「泡」がお薦めだと。シャンパンはあくまでもシャンパーニュ地方特産のもの、それ以外はスパークリングとかスプマンテとか。高級クラブのイメージが残る「泡」だが、手頃な価格帯の爽やかな一品が人気だと。
で、それ以外に家主への土産にてお薦めの日本酒を見繕ってもらったんだけど、今回の一品は...土佐の酒「久礼」。「くれ」と読む。しかも、夏季限定の別名「花河童」と。何?「はなかっぱ」ってのはアニメのキャラなんだけど、こちらは夏の花火を見ている河童がラベルに描かれていることから「花火を見る河童」にて「花河童」だとか。夏季限定の希少な生酒「久礼 花河童 特別純米生酒」は手頃な価格で兎に角冷やして飲むのが最高だと。そのワクワク感がいいよナ。
さて、NHKきょうの料理に地元小学校のPTA会長が出演されたことが話題になっていると聞いた。自称パパ料理研究家にて父親の料理普及を目指しているとか...。こう見えて学生時代に自炊も経験しているから男の料理などと聞くとつい挑戦してみたくなるんだけど、現在は「食べる」のと「批評」が専門となる。料理といえば久々にKセンセイの自家製カレーが控室に届いた。都度、具材が違うんだけど野菜がたっぷり入るのが特徴。全て目分量だというんだけど過去に自ら鍋を振っていただけにこれが本当に旨い。
カレー以外にビーフシチュー、いや、特製ドレッシングがイチオシという方も...。が、本人曰く、レシピの中でもハンバーグこそが最高の自信作だそうで。以前、Kセンセイの特製ハンバーグを食べた客が「これほど旨いハンバーグは過去に食べた事がない」と絶賛した一品らしく、本人がそんな話を誇らしげに語るもんだから「次回はぜひそちらを」と所望しておいた。本屋を物色していて「男のハンバーグ道」なる本を見つけた。私も経験があるんだけど肉の種類や合挽きの度合いなどかなり奥が深いかも...。