たんこぶ

本会議において「異議なし」と了承された次年度の常任委員会の配属。最大会派のわが会派はおよそ各委員会に目付け役として古株が居たりするんだけど、来年度は四期の私が最古参で若手の布陣。目の上のたんこぶが取れて4月以降は本領発揮だなどと気負っていたんだけど、「こちらで仕切るから余計なことは言わぬように」と下から言い寄られて押し切られた格好になった。全く以て不徳の致すところで、ならば地元活動にでも専念すべくまずは御年配者の会話に欠かせぬ話題でも...と。
久々の日本人横綱の誕生に期待のかかった大相撲春場所。そちらはあっけなくしぼんでしまったものの、地元出身力士、豪栄道の好調ぶりが目立つ。全勝の稀勢の里に土を付けたことで1敗に3人が並んだ。横綱の誕生がダメなら二場所連続の日本人力士の優勝を...。いやいや、そもそもに「日本人」横綱だとか「日本人」優勝だとか、そのへんが既に物寂しい気がしないでもないが、やはり外国勢が一枚上手か。
彼らは徒手空拳で海を渡ってきただけに覚悟が違う。臥薪嘗胆、鬼の稽古を耐えに耐え大きくのし上がったその実力は歴代横綱以上かもしれぬが、張り手や肘打ちに土俵際のダメ押し等の品位を欠く対戦に解説者は手厳しい。年寄株を取得して隠居するにも立ちはだかる国籍条項の壁。あくまでも国技なのだから郷に入っては郷に従へと帰化なる選択肢もあるものの当人には承服しがたい理由があるのか、ならば力で...。横綱たるもの「貫目」が大事、姑息なことをせずに泰然自若でとの価値観を守れるか、押し寄せる黒船に協会の判断は...。
さて、そんな事情はこちらも同じ。泥酔した帰りに携帯を落として興醒めとか、自宅で寝ている隙に不審なメールを見られて「何これ?」と迫られる苦い経験。そんな後ろめたい方々の為にA社の端末にはパスコードなる便利なものが用意されていて設定を「ON」にしておけば起動時に秘密の番号が求められる。端末に施されたロック解除の機能を他人に付与すべきか否かを巡り米国の世論が割れていると聞いた。
昨年末の銃乱射事件の捜査協力を目的にロック解除を求めた司法省に対して断固拒否の姿勢を貫くA社。あくまでもそれは個人に帰属するものだから何人たりともそこに介入する権限を有さぬとの言い分も今回の相手は殺人犯にて見方によれば犯罪に加担するようなもの。また、歴史に学べば権力の暴走の可能性もゼロではないし、そこを譲らば蟻の一穴になりかねぬとの懸念も分からなくもない。
牧歌的なわが国などはすぐにメーカーが折れちゃうんだろうけどたとえ相手が司法当局であれ断固貫く姿勢は権利意識が旺盛な米国ならではか。行き過ぎた権利意識が招く負の側面は少なくないが、何ともギスギスした世の中ではないかと。えっ、私?。そんな不都合なメールなんか...「ない」とは言わぬけどそんなのを設定したら余計に怪しまれるぢゃないか。悩みの種を増やすだけだから相手のは見ぬに限るよ。