舌禍

総理とあらば一国の代表となるだけにそちらの用途としては党総裁の扱いになるんだけど、事務所にそのポスターが届いた旨のメモが残っていて、事務員の手書きのメモには安「部」ならぬ「阿」「部」の文字。もしや他党の回し者であったか...んな訳ないナ。まぁ評論家ばりの主婦に毎日尻を叩かれてもかなわんからその位のほうがかえって好都合かもしれぬ。
舌禍が災いしての辞任。火の粉が広がらぬ前に部下の不始末を詫びた親方。隣家に被害及ばぬことを不幸中の幸いと言ったりもするんだろうけど当人にとっては自らの家を焼失しとるのだから慰めが慰めにならんこともある訳で...。そのへんの機微に疎かったって話なんだけど、それを以て直ちに薄情かとなるとそれは些か短絡的過ぎやしまいかと。オマエもどこぞの御仁と同じく庇うならば同じ目に...。が、除け者にされるのが怖くていじめっ子に同調する子供のイジメに同じ、反論を許さぬ風潮こそ害悪ではないかと。
冷静に見れば首都圏ならばより甚大な被害が生じたはずとの比較仮定の話。この国に日本人として生を受けてあの震災が「東北でよかった」なんてのは常識的に居るはずもなく、程度の違いこそあれ被災地に憐憫の情を抱かぬものが居るとすればそりゃもう人の子じゃない、と私は信じているんだけど。顔に似合う似合わぬ云々は別にせよ誰に言われずと着用を続けたあのネクタイこそ被災地に寄り添う本人の意思表示。それを「あのネクタイがいけない」などと茶化す評論家の一言こそ被災地への配慮を欠いた発言ではないかと。口は災いの元、言わぬが花にて本来はこんなブログなんかも...。
さて、調査官にせっつかれてしばし政務活動費の整理に追われていたんだけど、使途基準は自治体によりまちまちな上に担当によっても解釈が異なることもある訳で、得てしてそんな時は今まで認められていたものが認められなくなるほうが圧倒的に多い、というかそちらしかないんだけれども、こと妥協して訂正するとならばその解釈を認めたことになるのだから過去の分も遡って返還せいとなりかねぬあたりがすんなりいかぬ元凶か。今回などもホームページの作業費なんてのが生じて、それはあくまでも家主(つまりはプロバイダ)側の都合で生じた設定変更を伴う諸経費なんだけど当然のことながらこのブログも含まれる訳で。
こちとて「こんなもの」は趣味の延長上でしかないから全額公費でというのは勝手が過ぎるとの理屈は分かるんだけど、ならば按分率をいかばかりにするか、その解釈を巡り事務方と折衝が行われるんだけど、それが犯罪者の事情聴取が如く憂鬱な上にそこで出された結論に正当性がある訳でもなく。役所が確認して受領した分については有事の際に責任を以て弁護してくれるならまだしも返還請求が生じた際には自ら法廷で立証せねばならず。まぁそれでも調査官の尋問は転ばぬ先の杖のようなもので無ければ今頃は...。
そう、冒頭の漢字表記の誤りを本人に言うべきか言わざるべきか、口もとの米粒同様に恥をかかせぬか、ということで言えず今日を迎えているんだけど、当の本人は私の苦悩を知る由もなく。くれぐれもここだけの話ということで。
(平成29年4月30日/2344回)