聖火

誰もが羨む一流の式場での挙式がその後の安泰を意味するかといえば、んなことはない訳で届いた数が当人の仕事の実績を示すもんでも得票数を左右するもんでもなく。就任早々の執務室が賑やかさに欠けるのではないか、つまりは慶祝に欠かせぬ胡蝶蘭が届いていないではないかと期下。どこか業者に...んなくだらんことに気を遣わんで他に気を遣わんか。
千客万来、客人には不自由しとらんのだけど、まぁ夜討ち朝駆け昼夜問わずというか、招かれる席はこちらの都合を加味してか夕方以降に多く、他方、役人の報告等の庁内絡みはまずはそちらからということで朝が多い。で、結果、在席している以上は...と「軽んじれぬ」予定で埋められ。
報道規制の解除前日に情報提供をとオリパラの室長が見えられた。知られた顔にて名物の一人なのだけれどもこれがどうして侮れぬことは百も承知。オリパラといえば欠かせぬ聖火。被災地はじめ全国津々浦々の声援に支えられた聖火が本市を横断するは平日なれど市制記念日と。してやったり、室長の剛腕に本市の都合が罷り通ったというよりも「たまたま」ということらしいのだけれどもそんな予定の公表後は聖火ランナーの募集が始まると。
そうか、そうか、その大役を私になんてのは機転が利くぢゃないか。さすが室長、来年度は局長として市長に推薦を...バカか。んなオイシイ話などあるはずもなく、逆ですぞ逆、「議員は資格要件に該当せず」などと機先を制されて。「そ、そりゃ当然だ、そもそもに複数枠とは申せ、私が一枠を埋めてしまえば折角の他人の機会を奪ってしまうではないか。
こちとらんな狭小な了見に神聖なスポーツの政治利用など微塵も...」などと反論してみたものの、物言わば唇寒し議長室。そんな機会は将来ある子供たちや障害者の方々に大いに参加してもらうように、と「らしい」指示をしておいた。ということで詳細は知らんが一人でも多くの方が手を挙げて下さることを願っている。本当です、ハイ。
そう、記者会見の時なんぞも抱負を聞かれて、自ら何かというよりも個性豊かなセンセイ方に活躍の場を、こちとら縁の下で構わぬと切りし啖呵。そりゃ万事他人任せの御都合主義に居並ぶやかましいセンセイ方を別な表現で述べただけの話にて何もそこまで機会奪わずとも、と憤慨するは出身母体から与えられし代表質問の原稿。議長は多忙でしょうから後はこちらでやっておきますとの伝言。
おい、そんな戦力外通告はないだろ、厳し過ぎる追及は役人に煙たがられていることは全庁的に知られたところ(?)だが、そんなバカげた話があるか、徹夜してでもやるからもっと仕事をよこせと返事をしておいたのだけれども以降は向こうからの連絡が途絶えた。やはりいかなる状況下においても物事には前向きな姿勢を示すこと、そして、そんな人の気を削がぬこと。思慮は悲観的でも所作は楽観的に。
そうそう、肝心の胡蝶蘭、ちゃんと地元の事務所に届いておりますゆえ御心配なく。
(令和元年6月10日/2504回)