春節

定年退職まであと数ヶ月、どこぞの管理職が不祥事の封印に躍起、と聞いた。隠蔽の是非は言わずもがなもそりゃ人望厚き上司を庇う部下の善意であって自らとなると人としての底が透けて見えてしまいかねず。まさに面従腹背、かん口令といえど募る鬱憤に聞こえる陰口。本来ならば立つ鳥跡を濁さず、在任中に今ある膿を...が本来の姿ではないか。
さて、昨年の台風に伴う対応と進む検証。年度末の最終報告を前に中間報告が予定されており、「全」議員を対象にした行政報告として実施する方向で進む調整。そこに一部物言いが付いたとか。「その間」の不都合を封印する為の役所側の陰謀であって、よもや議長も加担してやいまいか、これまでの経緯を明らかにせよ、などと降りかかる火の粉。一方では役所の守護神というか先棒担ぎではないかと攻め立てられて、方や他方からはろくに信用されておらんのだから何とも損な役回り。まぁデキるヤツってのは敵も多い訳で...違うナ。
そりゃ、疑念の目で見れば万事が怪しく見えるもんで何らやましい話なく。いつぞやに副市長が正「副」議長を訪ねて、その旨を告げ、それを了とした。されど、敵の陰謀疑う面々に配慮して途中の常任委員会における報告を妨げるものではない、と釘だけはさしたって話。疑念拭えぬは当人の勝手なれど相手方に故意的な隠蔽の意図無くば過剰な猜疑心はかえって当人の信頼を損ねかねず。まぁ、そう申してみても前述の上司が如く姑息な輩もいるだけに。
夜席に会う市長の表情に一日を窺うのだけれども疲労隠せぬ様子。不安広がる疫病拡大に寄せられる対応への批判。「遅い」と言われればそこに尽きてしまうのだけれども危機管理に完璧なく。何も相手の都合よき報告を待つのみにあらず、前日に催されし「新型コロナウイルスに関する危機対策庁内連絡会議」の結果を聞いた。
昇降機に居合わせし相手に眉ひそめるは偏見か。状況知りつつ虎穴に入るは論外なれど、当事者が罪人が如く騒がれるは不憫な気がしないでもなく。そう、本市のあの施設も九割が件の観光客だそうで。駆られる不安を理由に打診したところ本庁の判断を仰がねばと示された難色。当人に言い渡されし判決は「根拠が無い」と着用は認められなかったと。で、早速に担当呼んで確認すれば市バス運転手のマスク着用は医師の診断書を添付した上で申請、許可される仕組みだそうで。
そもそもにそれは運転手が罹患した際に他の乗客に移さぬ為の配慮にて当然なれど、逆に移される予防的措置としての着用はいかに、と問えば、そちらは想定していないと。顔の見える接客との姿勢は分からんでもないが、この期に及んで寝言じゃあるまいにそんな言い分では見捨てられとるようで現場は報われぬ。何よりも職場に蔓延してはかえって運行に支障きたしかねんではないかと迫れば、短期の際は臨機応変に云々と。現場の証言と食い違う本庁の見解に翻弄される末端の苦悩いかばかりか。
その後に下された国の通達に全営業所へのマスク配布を指示したというのだけれども後手と言われても仕方あるまい。
(令和2年1月30日/2550回)