2026.01.29 20:55年女適齢期を逸す、というよりもその容貌にして相手など、と互いに。そんな二人が。晩婚も晩婚にして子まで授かり。五十二歳にして父親になりし感慨。が、戦乱の世にあって出陣の命あらば。武士の宿命、と今生の別れを告げる主人公に寄り添う妻の腹には二人目が。子の心中を察してか散歩に連れ出す父。夕日を背に丘の上に並んで座る二人。六十二歳の父親が七歳の息子に語...
2026.01.24 20:55予約矢を上手く射れぬ子や親のいかに多いことか。子供時代に遊ばなんだか。コツさえつかんでいればあとは応用編で。毎年、成人式の日に行われし神社恒例の流鏑馬。保存会の末席に名を連ねる私もその日ばかりは装束に身を包み、社殿から厳かに登場したはずも聞こえる会話や、「昨年より的が遠くないか」。んなはずはないでしょうに。保存会の面々でさえ十に一つの難易度に...
2026.01.19 20:55竹薮裏の竹やぶ、といえば。タケノコなんぞ気休めに過ぎず。ある日、突然、竹が何者かに伐り倒されて、との通報に駆けつけるは駐在のおまわりさん。参考人として聴取に応じるは小学校の先生。が、児童のいたずらにしては些か。何を隠そう所有者や市。特別保全緑地とされる里山にあって。捜査線上に浮かびあがるは一人の男性、里山ボランティア。当該箇所は御当地が誇る営...
2026.01.14 20:55自主神社参道、あれだけの列にあって個々が願かけるに。社殿前の大鈴とて鳴らすに相手を督促しとるようで。ならば日頃から。道すがら地蔵あれば手を合わせ、そこに箱あらば賽銭は欠かさず。サントリー創業者を描いた小説「琥珀の夢」(伊集院静著)にも確かそんな描写が。私も彼のような大物に、いやいや、見かけるに無視するは、とラン後の小銭入れはいつも空であり。さ...
2026.01.09 20:55十秒高齢の身にあって欠かせぬは昼寝。指定席は外から見える玄関の隣部屋。南に面した窓側に専用のベッドが置かれ。横たわる本人の血色や悪からず、生存だけ確認できればそのほうがかえって。そっと名刺を残して退散せんと背を向けるに背後からドンドンドン。来るのを待っていたんだ、と本人。いや、今、寝ていたでしょうに。寝起きと思えぬ饒舌ぶり。目線合わせるべく中...
2026.01.04 23:35極楽日々の日課や朝の駅頭、いや、走った距離の記入。こればかりは何故か手作業にて手帳はその為だけにあると申しても。そこに目標なんてものなく、単に数字の積み上げながら、それこそが年越し後のささやかな愉しみの一つとなり。昨年の実績や延べ1,249.8km。地元の古刹が十二年に一度の御開帳の年を迎え。御本尊三回、極楽間違いなし、と聞くに、都合三十六年...
2025.12.30 20:55狛犬朝ランに寄りし神社にて、「狛犬の顔も険しき霜の朝」と詠みし句が高評価を得て。年内最後の句会を終えた。「働いて」×5が時の総理ならば、「書いて」×10がその人。独善的、我が道を邁進するその姿はワーグナーになぞらえられるも当人のほうが生年は前であり。元々はしがない三文文士の彼を覚醒させるは「恋」。性に寛容なあの国にあって不倫とは語弊あるやも。...
2025.12.24 20:55台湾これほどオイシイ話を独占しては世間様に顔が立たぬ。勝手な妄想、薄底健康論を吹聴して歩くに、私にも一足を、とバカな信者がまた一人。詐欺師の話って「本当に」面白いらしいからご注意あれ。いや、彼もまたランナーの一人にて、その領域に踏み出そうとしとることは話を聞く目の輝きが。対価、と申してもたかが材料費二千円、工賃などいらぬ。この年齢にもならば金...
2025.12.19 20:55呼鈴自宅前の静寂は休日の朝ゆえか、それとも。一年ぶりの訪問に躊躇する呼鈴。それもそのはず、昨年は。長年連れ添いし奥様の入院に落胆を隠せぬ主人。聞くに聞けぬ病名、その年齢とあらば大半が「片道」であり。よもや。とりあえず名刺だけでも。いや、んなことでどうする、と鳴らすに奥から主人の声。どうぞ中に、と招き入れられるに姿を見せるはその人であり。当時と...
2025.12.14 20:55時計何も年末は「第九」に限った話になく。地元の音大生による「時計」を聴いた。そう、オール・ハイドン・プログラムと銘打たれた演奏会にて心休まる優雅なひとときを。ヨーゼフ・ハイドンは小学校の音楽の教科書でしか。ならば、「セレナード」を。ほんの数分。それこそが彼の代名詞であり、性格を如実に。そう、ハイドン曰く、古びたピアノに向き合えば地位などどこか...
2025.12.09 20:55後期許されぬ浪人。その重圧やいかばかりか。まさに修羅場と化すに跳ね上がる偏差値は「前期」と同じ大学とは。不合格ならばまだしも、スタートラインに立てぬはあまりに。それも行く手に立ちはだかるはアイドルグループのライブ、文科相も言及する異例の事態、とか。宿無しの悲劇やそこに限らず。人口四万人の市に四十万人が押し寄せる大曲の花火を見てみよ、いや、花火...
2025.12.04 20:55塗布いかんせん回る軒数が軒数なだけに。滞在ほんの数分、その間の移動とて。邸内に入れるほどでも。が、路上駐車は何かと。目的やつつがなき一年の御礼、せめて相手の元気な御顔だけでも。非礼と知りつつもランの格好そのままに区内狭しと。デキる人は服装ならぬそこに目がいく訳で。まじまじと見つめるその視線の先には。靴、ならぬ、そう、ワラーチ。厚底よりも薄底、...